ハレの日の食卓を彩るおめでたい紅白のバラちらし。小角に切った食材の1つ1つの食感がたまりません。
1.ご飯を炊き、直ぐに酢、砂糖、塩を合わせ団扇などで風を当てながら大葉と白煎り胡麻を加え寿司飯を作り器に入れます。
2.鮪、サーモンを小角に切ります。いくらと紅芯大根も小角に切り、薄い塩水に漬けて浅漬けにします。
3.鯛、いか、帆立を小角に切ります。かぶを小角に切り薄い塩水漬けて浅漬けにします。
4.大根を輪切りにし鶴に型抜きします。かぼちゃは亀に型抜きします。
5.胡瓜を松葉に切り水にさらし、五三竹は縦に切り、人参は輪切りをして梅に型抜きします。
6.右側に赤(まぐろ・サーモン・いくら・紅芯大根)を盛り、左側に白(たい・いか・帆立)を盛り、鶴(大根)と亀(かぼちゃ)を、真ん中にラディッシュを置き、松(胡瓜)竹(五三竹)梅(人参)を盛って出来上がりです。
・お祝いなので、食材は、赤いもの、白いものを用意して、紅白になるように旬のものを選んでみて下さい。
・バラちらしは家族みんなで食べられるようにワサビやガリは使用していません。薬味はあとから各自お好みでどうぞ。
・紅白料理の場合は、必ず赤が右側で白が左側に来るように配置します。これは、森羅万象、陰と陽の世界観からきています。
蛤より安価で一年を通して手に入りやすいホンビノス。蛤にも負けないくらい美味しいお吸い物を紅白バラちらしと一緒に。
1.貝は水に昆布をいれて酒を注ぎ火にかけ、ぐつぐつ煮立てないように出汁をとり、塩で味付けをします。
2.糸玉子を焼いて丸く巻きます。
3.赤い蒲鉾の赤の部分のみ薄くそぎ、手綱にします。
4.三つ葉は茎の部分を結びます。
5.柚子を添えて貝の吸い汁を注ぎ完成です。
・蒲鉾は、上部の赤い部分を包丁で取り、真ん中に切り込みを入れねじっていく。こんにゃくの手綱の要領です。
・根三つ葉の茎が固い場合には、指で少しつぶして柔らかくして結びましょう。
一番にお客様に食べて頂きたいものを一番遠くに、手前を低く奥を高く盛る「山水盛り」。これは和食の盛り付けの基本の一つです。
明治記念館 常任料理顧問大宮 康雄
都内の和食名店を経て、明治記念館懐石料亭「花がすみ」料理長に就任。2008年より明治記念館和食部総料理長。各種料理コンクールで多数の受賞歴あり。 2014年秋の褒章「黄綬褒章」を受賞。昨年農林水産省より日本食普及親善大使任命。